ヴァージン・スーサイズ(asin:B00005HTH1)

あの頃、俺はどんな風にして過ごしてたんだっけな、ということを漠然と考える。キーワードは「あの頃」。
何か理想化してしまう。そしてそのまま時が止まっていればいいのに、などと考えたり。ソフィア・コッポラは、この映画の中で、そういう永遠性と美しさを、過ぎ行く時間の中で見せている。
「宇宙人が存在しない証拠は無い」みたいな命題と一緒で、どちらが正しいか、という議論ではないような気がする。でもそこに渦巻く何かがある。それが怖いし、美しいし。僕の場合は、それが知りたくて、時を歩まずにはいられない。
それと、音楽はAIRなんだ。ローマン・コッポラ監督の「CQ」ではMellowだった。ローマン・コッポラもこっちの映画製作にかなり関わっているから、似たテイストになるのかな。もちろん好きだし、いいのだけど。
特典映像のメイキングを見ていると、コッポラ家総出で製作していたようで。彼ら家族の歩みも、映画のテーマに合わせて相対化してしまう。ここに至るまで、どういう過ごし方をしてきたのだろう?そして、これからどういう風に歩んでいくんだろう?